教員におすすめの本36選を元高校教員が紹介します。
実際に教育困難校(高校)の授業や生徒指導で役立った教育書や参考書、ハウトゥー本、教育系の雑誌などを紹介するので、読めばきっとあなたの力になってくれます。
教育実習生や新任の先生はもちろん、現役の先生で授業や働き方の改善に役立てたい方はぜひ参考にしてください。
初任者・若手教員が教職の本質を学べる教育書8選
教育困難校を中心に教員を7年勤めた私が、実際に読んだ中で初任者や若手教員におすすめしたい教育書を紹介します。
教職の本質を学べる教育書を読めば、授業や学級経営で大事にしたい信念(軸)が定まり指導に深みが出ます。時間の許す限り読んでみてくださいね。
教えるということ
高校時代の恩師に勧められて読んだのが、大村はま「教えるということ」。
この本は「教師が教えない授業」への警鐘です。「アクティブラーニングって何?教えるって何?何をどのように教えればいいの?」という疑問にこたえてくれます。
現役の先生やこれから教員になりたい方は必読の著です。
教えることの復権
「教えるということ」を書いた大村はまさんの著書。
最近読んだ本の中で一番ヒットしました。
教員の本分は知識の伝達や物事の多様な見方を教えることにあるはずですが、意識して実践できる方は少ないです。
教育実習生や新任の先生、アクティブラーニングを意識した授業をしたい先生はぜひ読んでほしい一冊です。
まんがで知る教師の学びシリーズ
漫画で描かれていますが、内容は深くて濃い「まんがで知る教師の学び」。
3つすべて買いましたが、個人的には「まんがで知る教師の学び2 アクティブ・ラーニングとは何か」が良かったです。
アクティブラーニングの「主体的・対話的で深い学び」という言葉は本当にぼんやりしているので勘違いされがちなんですよね。
アクティブラーニング編では、ありがちな実践例とともに意識したいポイントを解説してくれていてわかりやすかったです。
3つ目の「学校と社会の幸福論」は抽象度高めで初任者には難しいかもしれません。
2まで読んではまった方は読んでみてください。
まんがで知る未来への学びシリーズ
「まんがで知る未来への学び」シリーズもわかりやすいです。
啓発系なので読むと仕事のモチベーション上がります。
教員は常に学び続ける姿勢を持っていたいものですが、多忙ゆえ実践が難しいですよね。
やるべき仕事に追われるだけの生活に張り合いがない先生は響くと思います。
学級経営・児童生徒対応のノウハウが学べる本6選
私が実際に読んだ中で役立ったおすすめの指導本(学級経営や児童生徒対応のハウトゥー本)を紹介します。
学級経営や児童生徒の指導で悩んだときに読めば、現状改善のヒントになるはずです。
授業の腕を上げる法則
教育実習で指導教諭の先生に勧められたのが「授業の腕を上げる法則」。
教育界で超有名な向山洋一先生の名著です。
小学校・中学校の先生向けですが、高校でも使える法則がたくさん載っています。
とくに教育困難校で働く先生は読んでおいて損はないと思います。
教員が指示や発問で意識すべきポイントがわかるので、意識するだけで生徒の動きが変わります。
指導教諭の先生いわく「教員にもっとも必要なのは統率力」。
本当にそのとおりで、教員は児童生徒を統率してこそあらゆる指導が通るんですよね。
児童生徒対応で悩んでいる先生やこれから教員になる方はぜひ読んでみてください。
子どもを動かす法則
向山洋一先生の著書。「授業の腕を上げる法則」が気に入った方は読んでみてください。
子どもへの指示・発問・接し方への理解がより深まります。
なぜか仕事がうまくいく教師の7つのルール
教育実習生や初任者、教育困難校で授業がうまくいかない先生は読んでみてください。
最初に書かれていますが、大きい声で話すことは何より大事。
発生のやり方や目線の運び方など小さなことを意識するだけで生徒の反応が違ってきます。
注力すべきポイントと手を抜いていいところがわかるので「授業や仕事がなんかうまくいかない、いつも疲れてしまう」という方に読んでほしいです。
教師のすごい!仕事術
実践や経験則からのアドバイスが書かれています。先輩教員から話を聞く感覚でサクッと読みたい方向け。
学級経営10の原理・100の原則 困難な毎日を乗り切る110のメソッド
授業がうまくいかなくて学級崩壊しそうなときに読みました。
新任の先生やこれから教員になる方、学級経営がうまくいっていない先生におすすめです。
学級経営に失敗しないために教員が意識すべきことが書かれています。
生徒指導10の原理・100の原則 気になる子にも指導が通る110のメソッド
教育困難校(高校)で生徒指導が全然うまくできなかったときに読んだ本です。
書かれている原理・原則は大学での学びや経験則でわかることが多いですが、実践すると本当に効果あります。
小さなことをおろそかにしないのが大事なんですよね。
若手の先生向きですが、ベテランの先生も読むと気づきがあるはずです。
社会科教員が読むべき本|授業準備の時短・教材研究に深みが出る参考書16選
高校の社会科教員だった私が教材研究で使っていた参考書を紹介します。
参考書を読むと授業づくりの時間が短縮されるだけでなく、教材研究に深みが出るので生徒の反応もよくなりました。
教育実習では中学校社会を、高校では日本史、世界史、倫理、政治経済、現代社会、選択授業を担当していたのでほぼ網羅しているはずです。
世界史の流れとエピソードがわかる参考書
「カリスマ講師の日本一成績が上がる魔法の世界史ノート」は本当にわかりやすいです。
世界史の学び直しや板書案に悩んだときにおすすめ。生徒がとるノート形式になっているので板書の参考になります。
「世界史授業シナリオ 黒板を大劇場に変身させるMPメソッド」も板書案や導入、展開を作るのにすごく役立ちました。
知らなかった話も多数あり、勉強になった一冊です。
「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書」もすごくわかりやすい。
教員You Tuberのムンディ先生がYouTubeで解説された内容をまとめた本です。世界史を初めて教える先生や学び直ししたい方におすすめ。
「『なぜ?』がわかる世界史」前近代と近現代がありますが、どちらも授業で使えるおもしろい話が満載です。
この本の内容を話していれば授業成り立つのでは?というくらい出てくるエピソードを授業で話しました。
「読むだけですっきりわかる世界史」はネタに困ったときに使いました。
正直信憑性を疑う話もありましたが、生徒が食いつきそうなネタは多かったです。
文化史が好きな先生には「怖い絵」がおすすめ。
文化ってあんまり時間取れないですが絵画の奥深さがわかるおもしろい本です。
世界史のエピソードは漫画からでも学べます。世界史のおすすめ漫画は下記で紹介しているので参考にしてくださいね。
日本史の流れがイメージしやすい参考書
金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本はすごくわかりやすいので日本史苦手な方や初めて教える方におすすめ。
生徒が疑問に思うポイントと流れが的確に押さえられてるので授業の展開が決まります。
中世・近世史や文化史などシリーズで出版されていますよ。
ユーチューバーのムンディ先生が書かれている「一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書」も流れがわかりやすいです。世界史版もあります。
日本史のイメージが掴めない場合は歴史を題材にした漫画を読むのもおすすめです。
日本史を舞台にしたおもしろい漫画は下記で紹介しているので参考にしてくださいね。
公民(政治経済・倫理・現代社会)がおもしろくなる参考書
「中学公民の授業―1時間ごとの課題・発問・板書を解説 新学習指導要領対応」は板書案や導入、発問など授業案がわかりやすいです。
授業の導入部ってネタに困りがちなのでよく参考にしていました。
高校の政治経済の参考書で役立ったのは「畠山のスパッとわかる政治・経済爽快講義」。
板書案やプリントで悩んだときに参考にしていました。大学受験指導する先生は購入をおすすめします。
現代史を教えるときには池上彰さんの著書で勉強しました。
「そうだったのか!現代史」
「図解 池上彰の政治のニュースが面白いほどわかる本」
「池上彰の政治の学校」
「図解 池上彰の経済のニュースが面白いほどわかる本」
「池上彰のやさしい経済学」
池上彰さんの著書は情報が整理されていて理解しやすいです。
現代史の解説には歴史的背景の理解が必須ですが、池上さんはその辺をうまくまとめて話してくれるので助かります。
教員の仕事効率化のノウハウが学べる本2選
教員の働き方改革に関連して、教員の仕事効率化のノウハウが学べる本を紹介します。
さる先生の「全部やろうはバカやろう」は教師の働き方改革や生産性に着目している方向きの本です。
さぼるという意味ではなく、どうしたら教員の仕事の生産性を上げて働く時間を減らせるのかのヒントが書かれています。
教員の基本的なエクセル術については「教師のためのExcelVBA活用法」という本に書かれています(初心者向けなので、基本的なことができる先生は不要です)。
エクセルを本で学びたい方には定額読み放題のKindle Unlimitedがおすすめです。
初回は30日間無料体験ができるので、自分に合った本を見つけられて勉強の効率も上がります。
>>Kindle Unlimitedの詳細・登録はコチラ
現役教員や教職志望者向けの雑誌3選|教育の最新情報が学べる
現役教員や教員志望者向けに、教育の最新情報を学べる雑誌を紹介します。
教員向けの雑誌は大学の図書館等でも閲覧可能なので、教員養成課程の学生さんは採用試験対策に目を通しておくといいですよ。
「授業力&学級経営力」
「教職研修」
「教員養成セミナー」
上記3つが教員向け雑誌では人気です。
教師を目指す人のモチベーションが上がる小説
「二十四の瞳」は小学校の新米教員の大石先生と12人の教え子たちの人情物語。
戦争下の話なので辛い場面もありますが、子どもたちと温かい大石先生の触れ合いにほっこりもする名著です。
Kindle Unlimitedに登録すると追加料金なしで「二十四の瞳」が読み放題できます。
たくさん本を読みたい方には定額読み放題のKindle Unlimitedを試してみてください。
初回は30日間無料体験ができるので、購入をためらうような高い本でも好きなだけ読み漁れます。
教員の仕事で悩んだら本を読んで実践してみるのがおすすめ
教員におすすめの本を紹介しました。
教員って気軽に悩みを相談できる相手が意外と少ないものです。
授業や教材研究、生徒指導に悩んだときにはぜひ本を読んでみてください。授業や学級経営のヒントが見つかるはずです。
本を読む時間がない方には「オーディオブック」(聴く本)が便利です。
なかでも豊富なコンテンツを誇るのがAmazonのAudible (オーディブル) 。『嫌われる勇気』『メモの魔力』など有名な著書が音声で聞けるので、通勤電車の中や家事をしながらでも知識を増やせます。
今なら1か月の無料体験ができるので気になる作品をチェックしてみてください。
>>Audible (オーディブル)の詳細・登録はコチラ
コメント