- 教師はブラック企業って聞いたけど本当?教師のデメリットを教員経験者からリアルに聞いてみたい!
- 教師のデメリットを知った上で、デメリットにどう対処すればいいか教えて欲しい。
こんにちは、元高校教員のみずきです。
この記事では、元教員が考える、教師のデメリット7つを解説します!
教師になるか迷っている人は、教員になるかを判断する指標に。
また、教員志望者はデメリットを事前に知り、現場に出る前に対応できるよう事前準備をしておきましょう。
ブラック企業体制なのは本当。教師の働き方改革は急務です。>>教員やってられないと感じた瞬間8選
教師やめとけ!?教師の7つのデメリット
教師として働くことのデメリットは下記7つです。
- 勤務時間・拘束時間が長い
- 教材研究に終わりがない
- 学校外でも教師!プライベートがない
- 生徒指導が大変
- 保護者(いわゆるモンスターペアレント)対応がキツイ
- 同僚教員との人間関係の悩み
- 仕事のわりに給料が低い
デメリット①勤務時間・拘束時間が長い
教師はとにかく働いている時間が長い。教員の仕事はものすごく多岐に渡ります。
たとえば、授業、授業準備、部活動、保護者対応、校務分掌、雑務などですね。
授業だけで1日5時間、部活に2~3時間、授業準備は無制限・・と、毎日いくらあっても時間が足りません。
加えて、問題を起こした生徒や不登校など気になる生徒への対応が入ってくるので、長時間勤務を強いられることになります。
また、地方の公立学校やお金のない私立学校の場合、
- IT化がなされていない
- 飲み会への強制参加
- アナログ作業へのこだわり
などの古い慣習が残っていたりして長時間労働につながっている場合もあります。
実際、私の勤務校でも飲み会に参加しなかった若い先生が翌日年配の先生に注意されていました。
働き方改革が叫ばれていますが、「生徒のため」という魔法の言葉で教員はがんばってしまうんですね。
デメリット②教材研究には終わりがない
教材研究をやり始めると、まじめな先生ほどのめり込んで時間がどんどんなくなっていきます。
なぜなら、教材研究や授業準備には明確な完成形(終わり)がないからですね。
私は生徒への発問を全部ノートに書いて細案を授業ごとに作っていたのですが、どんなに早く切り上げても1つの授業に3時間はかかっていました。
結果として、土日や学校から帰ったあともずーーーっと授業の準備(教材研究)をやり続けてしまうんですね。
デメリット③学校外でも教師!プライベートがない
教師になると、学校外でもずっと「教師としてのふるまい」を求められます。
特に田舎の教師は地域のお祭りにいけば100%生徒に遭遇しますし、デートしてたら人目を気にしながら歩くことになります。
ちょっと近くのコンビニまでジャージで行ったら、生徒がバイトしてたなんてことはよくあるので、恰好も気を使います。
私は自宅周辺まで生徒に付けられていたこともあります。
プライベートまで教師としてのふるまいを求められると、気を使いますよね。
デメリット④生徒指導が大変
生徒との関係性づくり、進路指導、学級崩壊など生徒指導への悩みはつきません。
生徒との関係づくりは毎年の悩みの一つです。
- 若い教員はなめられる
- 30代や40代は距離感が難しい
- 50代以降は話題が合わない
などなど。
うまく生徒と関係が作れないと、授業を聞いてくれない・指示に従ってくれない学級崩壊の状態になってしまいます。
学級崩壊になったら最後、授業がうまくできないことへの自己嫌悪、まじめな生徒からのクレーム、騒ぐ生徒からの直接攻撃が毎日続きます。
学級崩壊っぽくなったら、毎日本当に学校に行きたくなくなりますよね・・(経験者)
デメリット⑤保護者(いわゆるモンスターペアレント)の対応がキツイ
好きな言葉ではないですが、いわゆるモンスターペアレントへの対応もあります。論理的な話し合いで解決できればいいのですが、話が本当に通じない保護者の方も一定数いらっしゃいます。
不登校生徒の家庭訪問に行ったら保護者に逆上されて壁を殴られたという先生もいました。
こういう場合にはまず保護者を説得してから生徒への対応となるので根気もかかります。
でも、ほとんどの保護者は学校に協力的な方ばかりですよ。
デメリット⑥同僚教員との人間関係の悩み
意外と多いのが同僚教員との人間関係の悩みです。
教師同士のいじめがニュースになることもありますが、「普通にあるだろうなぁ」というのが現場経験者の感想です。
人間関係の悩みとしては、とくに管理職と相性が悪いと苦労します。
「管理職に強くあたられていた」という理由で退職した先生もいました。
教職員や管理職と良好な関係が築けていない場合には、生徒指導や保護者対応の悩みを教員が一人で抱え込んで問題が悪化してしまうこともあります。
デメリット⑦仕事のわりに給料が安い
給与面では恵まれてると思われがちな教員ですが、時給換算すると300円程ということもあります。
私が勤めていたある高校のお給料は30歳で31万(手取り前)ほど。
朝から晩まで(冗談じゃなく)365日体制で働いているわりには、給料は合わないと感じる先生もいるでしょうね。
また、非常勤講師だと持ち時間にもよりますが、手取りが10万円いかないくらいのこともあります。
非常勤講師の方は収入面を理由に教員をやめざるを得ないかもしれません。
関連記事教員の給料は高すぎる?教員と民間の年収やボーナスを徹底比較
教師のデメリットをそれほど苦に感じない教員もいる:3パターン
これまで見てきたように、楽なように見えていても教師は大変な仕事です。
一方で、一部には教師のデメリットをそれほど苦に感じない教員(下記3パターン)もいます。
- 社会人経験者(特に、民間のブラック企業で揉まれに揉まれまくった人)
- 教師の大変な仕事を「やりがい」と感じることができる人
- あまり仕事してない人
①社会人経験者
社会人経験者は教師の仕事を楽に感じる人もいるようです。
民間のブラック企業で揉まれに揉まれまくった人は、とくにそうですね。
教師も朝から晩まで働くことが多いブラック企業体質ではありますが、民間のように過酷なノルマや上司からの過剰な叱責を受けることはあまりありません。
勤務校や同僚・管理職の人柄にもよりますが、一応みなさん「教育者」なのであまりにおかしな対応を取られることは民間と比べて少ないように感じます。
教員はやることは多いですが、良くも悪くも自身の裁量がある程度認められています。
そのため、会社のノルマや上司の指示に振り回されて疲弊する民間のブラック企業経験者は教職を楽に感じるでしょう。
②教職に「やりがい」を感じられる人
教師としての大変な仕事に「やりがい」を感じられる人もいます。
教師をしていると感じる大変さは下記のようなものがあります。
- 授業準備(終わりがないので、まじめな先生ほど疲弊します)
- 生徒指導(やんちゃな生徒や発達障害児・学習障害児への対応など)
- 保護者(いわゆるモンスターペアレント)の対応
- 部活指導(土日祝日、お盆、年末年始もあります)
教職は残業という概念がないので、まじめな先生ほど学校に残ってずっと働いてしまいます。
かんたんに代わりがきかない職業でもあり、自分のプライベートを犠牲にしてでも勤務してしまうんですよね。
普通の教師は大変な業務をストレスを感じつつこなしていくんですが、一方で上記の業務にやりがいを感じて喜びとするタイプの教師もいます。
私もやりがいを感じてしまうタイプでした。授業準備は夜23時くらいまで毎日やってて、土日も一日中授業研究。やんちゃな生徒が授業に参加してくれるようになると至上の喜びを感じてました。
こういう人ってはたから見ると大変そうに見えるんですが、本人はやりたくてやっていて楽しいので結果的に業務が辛くないんですよね。
教職を楽だと感じられるのは、多少の犠牲よりもやりがいを重視するタイプの人と言えます。
③あまり仕事してない教員
厳しい言い方ですが、あまり仕事していない教員はストレス少なめの印象です。
教材研究や生徒指導に深入りせず、とにかく「こなして終わり」の教員もいます。
全体的なやるべき仕事が少ないのですぐに帰れるし、学校が大変なときに限ってお休みされたりするので「ストレス少ないだろうなぁ」と話題になります。
教師のデメリットを知って事前に準備をしよう。
教師は楽しいけど、ストレスが多くて、コスパとは無縁。
これから教師になりたい人は、デメリットを知った上で現場に出る前の準備をしていきましょう。
- 時間のあるうちに教材研究をしておく。
- ストレスマネジメントができるようにしておく。
- 非常勤講師だったら貯金をしておく。
などですね。
高校教員の一日のスケジュールについては、高校教師の一日のスケジュールと実際の仕事内容を元教員が解説をご覧ください。
今回は以上です。
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