「常勤講師(非常勤講師)を辞めたい…。このまま講師を続けるべきか転職すべきかわからない」
講師を辞めたいけれど迷っている方に向けて、「常勤講師(非常勤講師)を辞めない方がいい人・辞めて転職すべき人」を実際に非常勤講師を辞めた私が解説します。
常勤講師(非常勤講師)は雇用が不安定にもかかわらず、仕事はしんどいですよね。
私も非常勤講師だったときは何度も辞めたいと思いました。
結論ですが、今後正規教員になりたい方は講師を辞めるべきではないです。
一方で、少しでも教員以外の仕事に興味があるならば講師を辞めて転職活動を始めた方がいいです。
本文では常勤講師(非常勤講師)を辞めたいと思う理由を整理し、辞めるべき人・辞めない方がいい人を解説します。
常勤講師・非常勤講師を辞めたいと悩んでいる先生はぜひお読みください。
常勤講師・非常勤講師を辞めたいと思う4つの理由
まずは、常勤講師・非常勤講師を辞めたいと思う理由を整理していきましょう。
常勤講師を辞めたいと思う4つの理由
- 不安定過ぎる雇用環境
- 講師の仕事が忙しくて採用試験の勉強ができない
- 教員採用試験に何年も受からない
- 教員の仕事自体がイヤになった
それぞれ解説していきます。
①不安定過ぎる雇用環境
常勤講師・非常勤講師を辞めたいと思う理由の1つ目は、不安定過ぎる雇用環境です。
常勤講師や非常勤講師は、正規教員の代替や急な人員不足を補うために雇われます。
- 1年契約の臨時的任用教員
- 産休・育休代替
- 病休代替
講師の種類はさまざまですが、あくまでも正規教員の「代わり」であるため、基本的に1年ごとに契約更新を繰り返します。
したがって、もともと働いていた正規教員が産休や育休、病休から復帰したら講師は仕事を失います。
私立の場合は毎年生徒数の増減があるので、経営上の都合で専任教員ではなく非常勤講師を増やして対応します。
生徒が集まらなければ講師は契約延長されずに使い捨てられることも…。
こんな不安定な仕事を続けるのは耐えられないですよね。
私立の非常勤講師を5年ルールを理由に雇い止めされたとき、めちゃくちゃ辛かったです…
>>高校教師(非常勤講師)をやめたい!私が教員をやめた理由
②講師の仕事が忙しくて採用試験の勉強ができない
常勤講師・非常勤講師を辞めたいと思う理由の2つ目は、講師の仕事のせいで採用試験の勉強ができないことです。
とくに常勤講師の方は担任や校務分掌、部活顧問など正規教員と同じ仕事をこなさなければなりません。
ただでさえ忙しいのに、合間を縫って教員採用試験の勉強をやるのは大変ですよね。
正規教員を目指すのだったら、いっそのこと常勤講師を辞めて勉強時間を確保した方がいいのでは?と考える方もいらっしゃいます。
③教員採用試験に何年も受からない
常勤講師・非常勤講師を辞めたいと思う理由の3つ目は、教員採用試験に何年も受からないことです。
- 講師は採用試験の勉強時間を確保するのが難しい
- 採用試験において講師の優遇枠(特例選考)は狭き門
上記の理由から、講師として働きながらも一向に教員採用試験に合格できず、正規教員の道を諦めてしまう方もいらっしゃいます。
④教員の仕事自体がイヤになった
常勤講師・非常勤講師を辞めたいと思う理由の4つ目は、教員の仕事自体がイヤになったことです。
教員をやってられないと思うことは常々あります。
- 毎日多忙で休めない
- 残業代が出ない
- 授業や生徒指導がうまくいかない
- プライベートがない
などが理由で、常勤講師や非常勤講師として働くうちに、教師を辞めて異業種に転職していく先生もいらっしゃいます。
常勤講師・非常勤講師を辞めたいとき転職すべき?
次に、常勤講師や非常勤講師を辞めたいときにこのまま続けるべきか、転職すべきかどうかを考えていきます。
常勤講師・非常勤講師を辞めたいときどうすべか?
- 正規教員になりたいなら講師を辞めない方がいい
- 他の仕事が気になる方は一度転職するのもあり
それぞれ解説していきます。
①正規教員になりたいなら講師を辞めない方がいい
正規教員(専任教員)になりたい方は、講師を辞めない方がいいです。
理由は下記2つです。
- 講師経験によって採用試験の一部が免除される自治体がある
- 私立の場合、講師から専任に上がれる可能性がある
教員採用試験では一定年数の講師経験で1次試験免除などの優遇を行っている自治体があります。
詳しくは各自治体のHPでご確認ください。東京都の場合はこちら。
また、私立の場合は専任教諭の退職などで欠員が出るときに、常勤講師や非常勤講師の方を専任として採用するケースが多いです。
私の勤務校でも実際に非常勤講師から常勤、専任へと上がっていくパターンがかなりありました。
教員採用試験のために退職してじっくり勉強する方法もあります。
しかし、面接でのエピソードや指導案作りに深みが出せるので、講師を続けながら採用試験を受ける方がいいと考えます。
②他の仕事が気になる方は一度転職した方がいい
教員以外の仕事も気になるという方は、転職を視野に入れて行動するのをおすすめします。
福利厚生や給与面の不安定もさることながら、いわゆる5年ルール(非正規が連続して勤務できるのは5年まで)によって雇い止めに遭う可能性が高いからです。
実際、私も雇い止めに遭いツライ思いをしました。
私立学校の場合は、雇い止めされるとまた違う学校の採用試験を受けることになります。
もし採用が決まらなかったらそのまま仕事を失います。
教員になるのはいつでもできますが、教員から民間企業の正社員になるのは簡単ではありません。>>教員の転職が難しい理由と対策
また、民間企業経験者の教員採用枠を持つ自治体もあります。
一度民間企業を経験すると視野も広がるため、もし少しでも転職を考えているならば転職活動を始めることをおすすめします。
教員の転職活動の方法は教員から転職する流れ・転職活動のスケジュールをご覧ください。
常勤講師や非常勤講師を辞めた人の体験談
常勤講師・非常勤講師から転職した方の体験談は6人の元教員の転職体験談でまとめていますのでぜひご覧ください。
私自身も7年勤めた高校の非常勤講師を出産を機に辞めました。
年度途中で退職した体験談は教員を年度途中で辞めるのはアリ?円満退職できた元教師がポイントを解説で詳しくお話しています。
また、非常勤講師を雇止めされたときの体験談は常勤講師・非常勤講師をクビになったらどうする?雇い止めされた元教員の体験談をご覧ください。
常勤講師や非常勤講師を辞めたいときは、これからも教員を続けたいのかで決めよう
常勤講師・非常勤講師を辞めたい方は、まず教員をこれからも続けたいのかを考えましょう。
教員を続けたいなら、雇い止めの懸念があるのでやはり正規教員になる方が安心できます。
一方で、講師を続けたところで必ずしも正規教員(専任教員)になれるとは限りません。
いつまでも採用試験に受からないなら一度民間企業に転職してみるのも手です。
30歳を境に教員から異業種への転職は厳しくなってきます。転職を視野に入れている方は早めに行動を開始しましょう。
下記で、年代別に教員からの転職成功のコツをまとめたのでよろしければ参考にしてください。
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