教員の副業解禁いつ?教師ができる副業と注意点4つを元教員が徹底解説

2020年9月13日

教員の副業解禁いつ?教師ができる副業と注意点4つを元教員が徹底解説

 

この記事では、教員の副業について元教員が徹底解説します

 

本記事で解決できるお悩み

  • 教員の副業はいつ解禁?教師が副業すると処分されるの?
  • 教師(公立教員・私立教員)ができる副業の具体例や注意点を知りたい。

 

本記事の信頼性

この記事を書いているのは、元私立高校教員(社会科、勤続7年)のみずきです。教員をしながらの副業経験もあります。

 

 

本記事の内容

  • 教員の副業解禁は未定!教員が副業して処分された事例
  • 【雇用形態別】教員の副業可否
  • 教員(公務員)でもできる副業の具体例
  • 教師が副業するときの4つの注意点

 

記事を読んでいただくと、教員(公務員・私立教員)が認められている副業の種類・範囲がわかり、処分を回避しながら安全に副収入を得る手がかりがつかめます

 

 

教員の副業解禁はいつ?【2021年現在は未定】

教員の副業解禁はいつ?【2021年現在は未定】

2021年現在、教員(公務員)の副業は全面的には解禁されていません(原則、副業禁止)

 

地方公務員法で兼業の禁止が規定されているからですね。

 

神戸市や奈良・生駒市など自治体独自で公務員の副業を後押しするような流れもありますが、現在のところ教員(公務員)の副業全面解禁には至っていません。

>>公務員の〝副業解禁〟自治体にもジワリ 神戸市、奈良・生駒市で基準明確化(2018.3.22 産経新聞)

 

 

教員が副業して処分された事例

教員が副業して処分された事例

 

もし教員(公務員)が副業してしまうと処分を受けることになります。

2020年から遡っただけでも下記の事例がありました。

 

 

ニュースの要点(2020年のもの)は下記の表をご覧ください。

自治体と立場副業内容収入期間処分
仙台市

高校教員

不動産賃貸業約1億9500万円1998〜2018年(20年)減給1/10(2ヶ月)
新潟県

公立小学校教員

SNSを通じた電話相談、コラム執筆約160万円2019〜2020年(1年)減給4ヶ月
横浜市

中学校教員

料理の配達員約140万円2019〜2020年(11ヵ月)停職6ヶ月
横浜市

臨時的任用職員

塾講師約23万円2019〜2020年(10ヵ月)減給1/10(6カ月)
高知市

特別支援学校教員

同人誌販売約175万円(売上は約1100万円)2013〜2020年(7年半)戒告

 

横浜市の中学校教員の事例だと、臨時休校中の在宅勤務時にも配達していたのは絶対アウトですね。(ウーバーイーツ?)

 

 

【雇用形態別】教員の副業可否

【雇用形態別】教員の副業可否

 

勤務形態ごとに教員の副業の可否は異なっています。

 

【雇用形態別】教員の副業可否一覧表

常勤講師非常勤講師
公立学校△原則禁止(自治体の許可が必要)〇認められている
私立学校△勤務先の規定による〇認められている

 

それぞれ解説していきますね。

 

 

①公立学校の常勤教員は原則副業禁止(許可制)

 

公立学校の常勤教員は、原則として副業禁止です。

 

 

地方公務員38条で、公務員の兼業が原則禁止されているからですね

 

公務員の副業禁止の根拠

営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。」(地方公務員法38条の兼業禁止規定)

 

簡単に言うと、「公務員の仕事以外にお金を貰って(または稼ぐ目的で)働いてはいけない」ということです。

 

 

ただし、公立学校の教員(教育公務員)は、「任命権者の許可がある場合は副業をすることができます」

 

教育公務員特例法に、教育公務員(公立の常勤教員)の副業について書かれているので見てみましょう。

 

教育公務員の副業に関する規定

「教育公務員は,教育に関する他の職を兼ね,又は教育に関する他の事業若しくは事務に従事することが本務の遂行に支障がない任命権者(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第三十七条第一項 に規定する県費負担教職員については,市町村(特別区を含む。以下同じ。)の教育委員会。第二十三条第二項及び第二十四条第二項において同じ。)において認める場合には,給与を受け,又は受けないで,その職を兼ね,又はその事業若しくは事務に従事することができる。」(教育公務員特例法17条)

 

上記を簡単にまとめると、教員(教育公務員)の副業に関するポイントは3つです。

 

  1. 教育に関するものにすること
  2. 本務に支障のないようにすること
  3. 任命権者(自治体の教育委員会)の許可を取ること

 

とくに「③任命権者の許可を取ること」が大事です(許可なしだと処分されることがあるので)。

 

最終的には自治体の判断になりますが、教育に関する副業であれば許可が下りやすいと言われています。

 

みずき
たとえば学習参考書の執筆、教育に関する講演、教育系ユーチューバーなどですね。

 

 許可を取ればできる副業の例

 

実際に下記のような活動(副業)をされている教員もいます。

 

許可を取ればできる副業の例

・本やコラム、ブログの執筆活動(教師としての信用が損なわれない・職務に支障がない範囲)

・講演活動(職務に支障がない範囲)

・地域貢献活動(消防団、社会性・公共性の高いNPO活動など)

・不動産投資(小規模な場合※)

・YouTuber(教育系なら許可される場合もある)

 

地方公務員法では、親からの相続などの特別な事情を除き、一定以上の不動産賃料収入を得ることは認められていません。

※国家公務員も「戸建5棟以上、マンション10棟以上の不動産賃貸は禁止(人事院規則)」です。

 

 

許可が取れればYouTuberもOK

 

教育系ユーチューバーとして活躍中の山﨑圭一さんはYouTubeチャンネル「Historia Mundi」(ヒストリアムンディ )で授業動画を配信してくれています。

 

 

世界史や日本史の参考書も執筆されていますよ(2019年度で公立学校を退職されています)。

 

 

 許可が不要な副業の例

許可がなくてもできる副業の例

・金融商品への投資(株式投資やFXなど)

・家業の農業の手伝い

 

上記は公務員の副業禁止規定の対象外なので、公立学校の常勤教員でも許可なくできます。

 

その他、公務員でもできる副業についてはこちらのサイトがわかりやすかったです。

 

 

②私立学校の常勤教員は勤務先の規定を要確認

 

私立の常勤教員の場合は、勤務先の規定によって副業の可否が分かれます。

 

内規を読むか管理職の方に確認してみてください。

 

 

③非常勤講師の副業は認められている

 

非常勤講師は複数校の掛け持ちや兼業をしないと生計が立てられないため、副業が認められています。

 

もちろん公立学校に勤める非常勤講師も兼業できますよ

 

同僚の先生には、学習塾や他校の非常勤講師の掛け持ちが多かったです。

 

 

教員が副業するメリット・デメリット

教員が副業するメリット・デメリット

 

教員が副業するメリットは下記2つです。

 

  • 副収入を得られて少しだけ生活が潤う
  • 教員以外のやりがいが見つかる

 

お小遣い程度から月数万円くらいを副業で稼げたら生活に余裕が出ます。

 

教員以外のやりたいことを副業にすれば楽しいしやりがいを感じられますよね。

 

 

逆に、副業にはデメリットもあります。

 

  • 本業との兼ね合いが難しいこと
  • 公務員の場合は副業への制約が多いこと

 

副業に熱中するあまり、教員の仕事をおろそかにしないように注意です。

 

また、公務員の場合は、副業に自治体の許可が必要なこともあり、できる副業の種類や範囲が限られてきます

 

たとえば、趣味のDJイベントでお金を貰うのは副業にあたり許可が必要になります(弁護士の回答)。

 

制約の多さもあり、本当にやりたいことを副業にするのは難しいかもしれませんね。

 

 

教員が副業するときの4つの注意点

教員が副業するときの4つの注意点

 

教員が副業するときには下記4つに注意してください。

 

信用失墜行為の禁止

秘密漏えいの禁止

職務専念義務を守る

確定申告をする(副収入が年間20万円を超えたとき)

 

根拠となる法律

国家公務員法(99~101条)

地方公務員法(33~35条)

 

それぞれ解説していきます。

 

①信用失墜行為の禁止

(信用失墜行為の禁止)

第三十三条
職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。

(出典:地方公務員法 ※国家公務員法にも同様の記載あり)

 

簡単にいうと、「教員が副業をするときには、教員としての信用を保てる内容にしてください」ということです

 

たとえば夜の街でバイトするのはNGです(実際に処分された事例もあります)。

 

基本的には、教育委員会の許可が取れる内容であれば大丈夫です。

 

②秘密漏えいの禁止

(秘密を守る義務)

第三十四条
職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。

(出典:地方公務員法 ※国家公務員法にも同様の記載あり)

 

教員として働く中で知った生徒の個人情報などの秘密を漏らさないこと(当たり前ですね)。

 

③職務専念義務を守る

(職務に専念する義務)

第三十五条
職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。

(出典:地方公務員法 ※国家公務員法にも同様の記載あり)

 

副業に寄せて言うならば、「教員の副業は職務に支障をきたさない範囲で行う」ということです。

 

  • 株取引を勤務時間内に行う
  • 授業を休んで毎日NPOの活動をする
  • 部活指導をしないで毎週講演会を開く

 

たとえば、上記のような行動は学校教育の質に影響するのでNGです。

 

基本的に教員は本業である教育活動に専念し、副業は影響のない範囲で行う必要があります。

 

 

④必要ならば確定申告をすること

 

副業で一定以上の収入を得た場合(年間20万円以上)、確定申告が必要です。

 

確定申告を行わないと、過去にさかのぼって課税されたり、罰則として重加算税が課されたり、もっと悪質だと逮捕されることもあります。

 

必要なときには確定申告を必ず行いましょう。

 

 

実際に教員が副業できるかは別問題(体力・時間・スキル)

実際に教員が副業できるかは別問題(体力・時間・スキル)

これまで述べてきたように、法律的には教師の副業は不可能ではありません。

 

しかし、教師が実際に副業をする気力や時間・スキルがあるかは別問題です。

 

教師は本業だけでも忙しく、仕事を終えた後に副業をして稼いでいくのはかなり大変ですよね。

 

やりがいや貯金などは副業以外の手段でも実現可能です。

 

  • 金銭を追い求めずに趣味を極める
  • 積み立てNISAなどほったらかしでもできる資産運用をする
  • 節約など他のことで生活資金を貯める

 

副業だけに捉われず、他の選択肢も検討してみると余力や時間を有効に使えるはずです。

 

 

教員の副業は全面解禁されるまで許可された範囲で行おう

教員の副業は全面解禁されるまで許可された範囲で行おう

本記事では、教師の副業について法規をもとに解説してきました。

 

最後に、もう一度要点をまとめておきますね。

 

・雇用形態によるが教員の副業は可能(全面的な副業解禁は未定)

・常勤教員は任命権者(自治体の教育委員会)や学校の規定を確認し、許可を得てから始めること

・教員としての信用を失墜させない・本業に差し支えない範囲の副業にすること

 

しっかり許可を取り、規則を守れば教員でも副業できます。

 

「常勤教員で許可を取るのがめんどくさい!」

「副業じゃなくて専業にして稼ぎたくなった!」

 

こんな考えで転職を検討している人はこちらの記事も参考にしてください。

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みずき

みずき

元高校教員(社会科・非常勤)| 偏差値30~60台までの複数校で7年勤務 | 出産を機に退職 | 教師を辞めたい若手教員の相談経験を活かし、教員からの転職情報・教員生活に役立つ情報を発信します |

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