「教員と民間企業、どっちが大変?」就職・転職するときに迷いますよね。
そこで、教員と民間企業の違い(どっちが大変か)を元教員が徹底比較します。
元高校教師(社会)のみずきです。教員7年目で退職し、現在は在宅ワーカーをしています。>>高校教員辞めたい!私が非常勤講師を辞めた理由
実際に教員から民間企業に転職した方に、民間企業に転職した後の働き方の違いや民間企業のメリット・デメリットも伺いました。
小学校教員から民間企業に転職したちはるです>>養護教諭の転職体験談。転職後の働き方についてお話します。
教員と民間企業のどちらに就職・転職するか迷っている方はぜひお読みください。
教員からの転職を検討している方は教師を辞めてよかったこと5つを元教員が告白。経験者の声も紹介|教員を辞めたい先生へもご覧くださいね。
教員と民間、大変なのはどっち?【結論、教員】
結論から言うと、教員と民間企業なら教員の方が大変です。
教員と民間企業を比べたときに教員の方が大変だと思うところは下記4つです。
教員の方が民間企業より大変だと思う理由4選
- リフレッシュできる休憩時間がない
- 児童生徒・保護者の目が365日気になる
- 在宅勤務やフレックスタイムができない
- 残業代が出ない
それぞれ解説していきます。
理由①リフレッシュできる休憩時間がない
教員は昼休憩でも給食指導や見回りの仕事があるので、休憩時間はほとんどありません。
しかし民間では、しっかりと1時間の昼休憩があり、心身共にリフレッシュすることができます。
オフィス街にあるお洒落ランチを楽しめたり、仮眠室で寝られたりするのは新鮮。ONとOFFをしっかり切り替えることができるのは、民間の大きなメリットですね。
理由②児童生徒・保護者の目が365日気になる
公立の小中学校への教員の配置は、教員の居住地と同じ市や区を避けるようにはなっていますが、休日にばったり児童生徒や保護者の方にバッタリ遭遇することもあります。
私は休日でも周囲の目を気にして、映画館など子どもが多く集まりそうな場所は避けてました。
プライベートの時間が一瞬にして仕事モードに変わってしまうのは気が休まらず、なかなか疲れが取れないものです。
対して民間では、休みの日は完全にオフ!きっちり休暇を満喫することができて、休み明けのモチベーションアップにも繋がっています。
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理由③在宅勤務やフレックスタイムは不可能
教員の在宅ワークが不可能なのは、このご時世リスクが高いです。
しかも、教員の勤務時間の規定はあってないようなもの。
実際は始業時間前には出勤して準備、定時を過ぎてからの会議や雑務が常態化していますよね。
一方で、民間企業では時短勤務はもちろん、リモートワークやフレックスタイムが可能なところも増えています。
リモートワークができる職種であれば、子どもが熱を出して保育園に行けないときでもある程度は融通が利くので、子育て世代にはありがたいです。
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理由④残業代が出ない
公立学校の教員は「給特法」の規定によって月給に4%が上積みされて支給されています(教職調整額と言います)。
そのため、額面だけ見ると月給は高くなるのですが、いくら残業したとしてもは月給は増えません。
私立学校の場合も同様に「みなし(固定)残業代」と言ってあらかじめ一定時間分の残業代を含めて支払われているケースが多いです。
いわば、教員は「定額働かせ方放題」の状態。業務量に応じて残業代が適切に支払われないとモチベーションも低下していきます。
教員から転職してわかった民間企業のメリット3つ
ここでは民間企業に転職した私が、教員から民間企業に転職するメリットについてまとめます。
民間企業のメリット3つ
- 努力次第で給与が上がりやすい
- 実力があれば出世しやすい
- ワークライフバランスが取れる
①努力次第で給与が上がりやすい
教員の給与は基本的に年功序列制です。
たとえ20代でベテラン並の指導力を持っていたとしても、それに応じた給料アップは見込めません。
一方、自身の実力と給料が比例するのが民間企業です。
新入社員であっても実力が評価されれば給料が上がり、逆に30代・40代になっても給料が上がらない人もいます。
②実力があれば出世しやすい
給料アップと同時に、実力の評価は出世のチャンスでもあります。
教員の間でも主任教師がいたり、副担任に就く教員もいますが、あくまでどの任務を遂行するかの違いであり、それが上下関係ではありません。
しかし民間では、年下の部長・年上の課長がいても何もおかしくありません。実力次第で出世できるのが民間です。
全然仕事してない上司が自分よりも高い給料をもらえていると、疑問を感じることありますよね。
③ワークライフバランスが取れる
教員の基本的勤務時間は定められており、学校生活を基準にして働く必要があるため、自身のプライベートな時間を取りづらいです。
一方民間では、
- フレックスタイム制
- 在宅勤務(リモートワーク)
- 時短勤務
- 土日休み、残業ナシ
など、企業によって様々な働き方を選べます。
条件を絞って探せば、ワークライフバランスを取れる会社に転職することも可能です。
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教員より大変?民間企業の3つのデメリット
一方、民間企業の方が教員よりも大変なところもあります。教員から民間に転職するデメリットとも言えるのは下記4つです。
民間企業の方が教員より大変なところ
- 会社の業績次第では年収が安定しない
- 利益を重視しなければならない
- 人を教育しようとする姿勢に欠ける
それぞれ解説していきます。
①会社の業績次第では年収が安定しない
公務員である教員から転職して感じたもっとも大きなデメリットは、収入の安定性がなくなることでした。
民間企業ではボーナスの支給は会社の業績に左右されます。年によって変わりますし、下手すると0の可能性もあります。
民間に転職したら公務員のうまみである
- 仕事がなくなることはない
- 年功序列でお給料がもらえる
- 福利厚生が充実している
という安定性を基本的には捨てることになります。
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②利益を重視しなければならない
教員と民間で大きく異なるのは利益を出すことが求められることです。
営業ならば多かれ少なかれノルマがありますし、会社にとって大きな損失を発生させた場合には始末書を提出することもあります。
民間企業に勤めるならば、勤務時間内で終えられる段取りや仕事の正確性を意識し、会社の利益を重視して働く意識を持つことが必要です。
③人を教育しようとする姿勢に欠ける
学校現場は同僚がすべて先生なので、何か困ったことあったら「助けてあげたい」と思ってくれる方が多いです。
しかも指導や助言も比較的わかりやすく教えてもらえます。
一方、民間では人に教え慣れていない方が多いです。
うまく意図がくみ取れなかったり、そもそも新人(いわば未熟者)自体にいい印象を持っていない方もいます。
児童生徒や多様な保護者を相手にする教員の接し方とは違う厳しさを感じることもありますね。
教員と民間どっちも経験すると可能性が無限に広がる
教員から民間へ転職(就職)する理由は、何より自分の可能性を広げることにあります。
公務員として務められる職は決まっており、公務員にこだわることで自分の幅を決めてしまうのは、もったいないです。
少しでも「これがしたい」「もっとこうしたい」があるなら、民間企業への転職(就職)に踏み出すべきです。
民間は会社の規定が基準となっており、公務員・教員のように国に定められた法律はありません。
つまり、あなたの手によって会社を変えることも可能です。
転職に迷っている方は、市場価値の判断や転職相談に乗ってくれる転職エージェントに相談してから行動すると失敗しにくいです。
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自分の「やりたいこと」「やりがい」を追求し、「転職してよかった」と思える人生を歩みましょう。
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