30歳女性教員のSEへの転職体験談を紹介します。
すず先生のプロフィール(経歴)
- すず(女性)
- 転職時の年齢::30歳
- 校種・教科:高校・地歴(日本史)
- 1校目:私立・非常勤1年/常勤3年(計4年) 2校目:株式会社の通信制高校・正社員(2年) 3校目:私立・非常勤(2年)
- 転職活動を始めてから実際に退職するまでの期間:3ヵ月
30代教員の転職はとくに女性となると厳しいのが現状。
そんな中、すず先生は高校教員から将来的に成長が見込めるIT業界(システムエンジニア)への転職をわずか3か月で成功させました。
今回は結婚を機に30代で転職を決意するまでのプロセスや、SEに転職してうまくやっているかなどをお話いただきました。
30代の方や女性教員の方、教員からIT業界への転職を考えている方はぜひご覧ください。
SE転職体験談①|SEへの転職を決意するまで
はじめに、すず先生が教員からの転職を決意するまでのお話を聞いてみました。それではお願いします。
塾講師への憧れから高校の先生を志す
中学生の頃の塾の先生に憧れ、将来は教員になろうと決めました。
たくさん褒めてくださる先生で、その先生のおかげで勉強が好きになり点数も伸びて自信がついたので、子ども達に自信をつけられる教師になろうと思いました。
教員時代に印象深かったことはありますか?
不登校の生徒が何度も話し合ううちに登校できたときには感動しました。逆に、叱り方がうまくいかず、叱った生徒との関係が長い間悪くなってしまったのはつらかったです。
教員から転職しようと思ったきっかけは結婚
結婚をきっかけにライフワークバランスを見直そうと思いました。
教員は、非常勤なら時間に余裕があります。
ですが育休制度がなくて1年契約のため、子育てからの復帰が難しいと考えました。
常勤講師以上では土日が部活だったり、平日も遅くなったりと家のことができないと思い転職を決意しました。
SE転職体験談②|転職後の変化
30代になると異業種への転職は厳しくなってきます(教員の転職が難しい理由)。
逆境の中でも異業種への転職を目指した理由や転職後の生活についてお話頂きました。
IT企業を転職先に選んだ3つの理由
私が転職先としてIT業界を選んだ理由は、下記3つです。
- これからの時代に需要がある職種を考えた時にITが頭に浮かんだこと
- 手に職をつければ給与が上がりやすいこと
- プログラミングなどを学べば、在宅ワークが可能なこと
確かに、30歳の既婚者が未経験の職種に転職するということで、なかなか就職先が決まらなかったのは苦労しました。
しかし、IT企業は人手不足のため未経験から学ぶ環境の整っている会社は多かったです。
転職活動をしてみて、学校の外の世界(教員以外にも道があること)を知ることができたのは本当によかったですね。
転職後は在宅ワークと出社が半々に
転職後の働き方は、このご時世なので在宅ワークと現場が半々になりました。
また妊娠が分かってからは主に在宅ワークになったので、通勤や体調を気にすることがなくありがたかったです。
年収は100万円アップ!
システムエンジニア(SE)は給与についても上がりやすい職種であると感じています。
コマ数にもよりますが教員時代と比べて私は約100万円上がりました。
ただ、初めは常勤講師と同じくらいか常勤講師の方が高いかもしれません。
経験を積み、実力が上がったり、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験などを取得したりすれば給与も上がっていきます。
休日は土日休みです。たまに土曜日に研修があります。研修内容はJAVAなどプログラミングを学んでいます。
SEの仕事でも教員経験が役に立っている
教員の経験で1番役に立つことは、分かりやすく伝えることを考えながらコミュニケーションがとれることです。
専門用語が多い職種なので、分かりやすく伝えることで作業が円滑になります。
普段から相手のことを考えて発言する教員という職業は、コミュニケーションスキルをすでにもっていると思います。
円滑にコミュニケーションがとれる人材は現場で重宝されます。
また、もともと知らないことを勉強することが好きなので、勉強することが苦ではないことも教員の経験が役に立っていると感じています。
未経験の職種でも教員の強みを活かせて働けているんですね。
SE転職体験談③|使用した4つの転職サイト
実際に利用した転職エージェント・転職サイトは下記を使いました。
- 「女の転職type」
- 「doda」
- 「リクナビNEXT」
- 「マイナビエージェント」
その中でも主に使っていたのが女の転職typeです。
企業側も既婚者で子どもが欲しいという私の気持ちを汲み取ってくださったので、女性にとって希望が通りやすい転職サイトであると感じました。
また、検索も時間や休日、勤務地の配慮など細かく設定でき、女性目線の項目も多く、探しやすかったです。
サイト自体も使いやすく、自己PR不要のシンプル応募もできるので、簡単に応募することもできました。
ただし「女の転職type」は自分で検索して応募するタイプの転職サイトです。
履歴書の添削や面接練習などの転職サポートを受けたい方は、転職エージェントに相談することをおすすめします。
教員向けの転職エージェントは【元教員厳選】転職サイト・エージェントおすすめ20選でまとめているのでご覧ください。
SE転職体験談④|転職してよかったこと・後悔していること
私が転職してよかったことと後悔していることを下記にまとめました。
転職してよかったこと
- ワークワイフバランスがとれている
- 正社員採用のため、子どもを産んでも将来の不安がない
- 在宅ワークができる
- できることが増えると給料が上がりやすく、勉強の内容も資格やプログラミングなどたくさんの種類があるため好きなものを選べる
- 転職によりキャリアアップする人が多く、社内でも、違う会社に転職しても給与が上がりやすい
後悔していること
- 子どもが好きで教員になったのに、子どもと関わることがなくなった
- もともと人との関わりが好きなのに、教員をやっている時と比べ、人とコミュニケーションをとる機会が減った
- 生徒の成長を間近で見る機会が減った
総合的に見て、教員から転職して満足しています。
上記のように教員でいるよりも転職をしたプラスの方が多かったからです。
しかし、教員も楽しかったので子育てがひと段落したらまた教員に戻るかもしれません。
私も教員を辞めてから生徒に会えないのが寂しかったです(教員を辞めて後悔した3つのこと)。働き方改革が進んだらまた教員に戻るという選択肢もいいですよね。
関連記事教師を辞めてよかったこと5つを元教員が告白。経験者の声も紹介
SE転職体験談⑤|辞めたいなら転職も一つの選択肢
振り返ってみると、教員は楽しかったと思えるのですが、当時は教員がとても辛くなる時もありました。
電車で向かう途中、今すぐに帰りたいと思っていた時期もありました。私は非常勤の任期を終えて転職したのですが、これからの生活を見直すいい機会でした。
結果、私は転職をして良かったと思っています。安心して子どもを産めたのも転職をして正社員になれたからです。
教師が辛くなった時や違う企業に興味をもった時、ワークライフバランスを考えた時などに転職を選択肢の一つとして考えていただけれはいいなと思います。応援しています。
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