「小学校教員を辞めたい、しんどい」「小学校の先生を辞めたいときにはどうしたらいいの?」
小学校教員を辞めたいと悩むあなたに向けて、小学校教員を辞めたい理由と乗り越え方を元教員が解説します。
元教員のみずきです。偏差値30台の教育困難校で勤務して7年目で退職しました。
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本記事では小学校教員(現役の先生・元教員)に調査した「小学校の先生を辞めたいと思った理由」を紹介します。
小学校の先生を辞めたいと思ったきっかけから解決方法までわかるので、小学校教員を辞めたい先生はぜひ最後までお読みください。
小学校教員を辞めたいと思う6つの理由
まず、小学校教員を辞めたい理由として下記6つが挙げられます。
小学校教員を辞めたいと思う6つの理由
それぞれ解説していきます。
①保護者の要望・介入が多くてしんどい
小学校教員を辞めたい理由1つ目は、保護者の要望や介入が多いことです。
小学校(とくに低学年)の場合には、保護者の方が学校に介入する度合いが比較的高めです。
加えて、小学生の子を持つ保護者の平均年齢は低めなので、自分よりも若い保護者からクレームが来ることもあります。
1年生の担任が新任だと、保護者から「頼りないからベテランの先生に変えてほしい」と無理な要求をする事例もあるのだとか…!
保護者からすれば、年の近い先生には意見やいろいろな要望を言いやすいもの。
逆に、先生側としては保護者からの要求や介入が多くてキツイですよね。
自分が思うより保護者の質が落ちていると思う。質の良い保護者とそうでない保護者の差が激しいと感じる。子どもへの対応を学校に丸投げしすぎている。特に問題のある家庭に対し、子どもだけでなく親までフォローしなければならない。保護者対応するだけの担当者窓口や専門スタッフがいればいいのにと思った。子どもと関わること自体が好きでも、その他諸々の面倒さから辞めたくなった。(33才女性教員)
②職場の人間関係が悪い
小学校教員を辞めたい理由2つ目は、職場の人間関係が悪いことです。
文部省「学校教員統計調査」によると、小学校教員の6割以上は女性です。
女性の多い職場は独特のやりにくさがあるもの。
もちろん女性同士でわかり合えて助かることもあるのですが、「女の敵は女」です。
- 嫉妬やひがみ、やっかみ
- お局的なベテラン教員の意見が絶対
- 派閥の形成
など、人間関係がこじれることもあります。
神戸の小学校教師いじめ事件など教員同士のいじめや嫌がらせも度々報道されています。
教員は学校で過ごす時間が長いので、職場の人間関係が悪いのは大きなストレスになります。
人間関係の問題はどの世界でもあると思います。教員は良くも悪くも長く勤めているかたが多い業界だと思います。そのため、世代間のギャップは大きいかと思います。(26歳小学校教員、女性)
③6時間連続・休憩なしでツライ
小学校教員を辞めたい理由3つ目は、休憩が取れないことです。
小学校教員は(一部専科もありますが)基本的に全教科を一人で教えなければなりません。
朝から夕方まで子どもとずっと一緒でトイレに行く余裕もないほど忙しいです。
しかも、民間企業なら普通にある昼休憩でさえ、子どもたちと一緒に食べて給食指導を行います。
したがって、実質的に休憩時間はありません。1週間休憩なしで働くのは体力的にも精神的にもかなりツライです。
日々、自分はこの職を定年まで続けるのだろうかと自問自答の日々でした。楽しさや素晴らしさはもちろん感じられる職業ですが、とにかく毎日が目まぐるしく、もともとおっとりしている方の自分はスケジュールにただ追われていました。しかも仕事相手は児童、保護者、地域の方々、同僚…と忙しなく変わっていき、そのたびに相手のことを慮って疲弊し…と、とにかく一生懸命にがむしゃらに過ごしていました。 最後にもったクラスは三年生だったのですが、児童、保護者共に強者揃いで、クラスを引っ張って行かねばという使命感でいっぱいでした。規律にも割と厳しいタイプの担任だったと思うのですが、ある日張っていた気がプツッと切れた感じがしました。それから朝学校に行くのが辛くなり、通勤の車の中で泣きながら運転していたこともあります。それでも進む日々や、自分達の問題で精一杯の子供や保護者、子どもたちに規律を強いる自分に嫌気がさして辛かったです。結局、心療内科にかかり鬱とパニック障害と診断されました。 それを機に1年間の休職期間をいただきました。次年度には復帰するつもりで休養していたのですが、その間に自分が昔からやりたかった職業(芸術系)を目指したい、と改めて自分の人生を見つめ直すことができました。自分の理想とするワークライフバランスや、自分の能力の使い方をしっかりと考える良い機会になりました。 今は無事転職し、教員時代のことも良き経験として心に残っています。(28歳元小学校教員、女性)
この春で退職予定の教員4年目の者です。 退職は2度目。1度目は新卒半年で退職し、1年半は別の学校で産休代替教員を行いました。再度受験し、2度目の正規職員として異動しましたが、2年経って退職することにしました。教科指導がメインでありながら、その準備に達するまでに学校全体の仕事や他の教員と合同で行う仕事、長い会議などが定時を過ぎても行われることは日常茶飯事でした。そのため、持ち帰りや土日の休日出勤をせざるを得なくなりました。 また、教員には残業代がつかないので降りかかってくる仕事を自分の時間を犠牲にしてこなしても報われないこともたくさんありました。もちろん、金銭じゃ計れないやりがいや子供との関わりは素晴らしいものです。しかし、子供のため教育のためと言えども、仕事量が多過ぎて仕事とプライベートの線引きが曖昧になってしまうのはよくないと思いました。(26歳小学校教員、女性)
④英語や道徳、ICT…授業負担の増加
小学校教員を辞めたい理由4つ目は、授業負担の増加です。
ここ数年だけでも小学校の先生の負担はどんどん増えています。
- 英語教育の導入
- 道徳の教化科
- ICTの推進
上記以外にもさまざまな調査や事務処理が教員の仕事を圧迫しています。
今までやったことのないタブレット学習やオンライン授業をしなければならず、かなり負担に感じている先生も多いです。
さらに、学校現場は年配の方が多く「パソコンはわからないから若い人に任せよう」と仕事が流れてきやすいです。
自分の仕事にプラスしてベテランの先生のサポートをしなければならない負担は思った以上に大きいですね。
時代の流れでタブレット授業や仕事でもパソコンを使った仕事が多いです。そんな時、世代が上の方から若い人に流れてくる・・・流れてきやすいというような空気があります。(学校によっても様々)「若いから」という言葉で請け負う仕事が増えることも多々でした。暗黙の了解になっている感じが嫌でした。また、長くいる先生より管理職が若いことも多々なので上に相談しても解消されないこともありました。長く勤めている=偉い のような空気感はもう古いのでは・・・と感じていました。自分はまだ若いので他の業界も知る必要があると思い、思い切って現場を離れてみる決断に至りました。(26歳小学校教員、女性)
⑤オンライン授業や昨今の給食指導が大変すぎる
小学校教員を辞めたい理由5つ目は、オンライン授業や昨今の給食指導が大変過ぎることです。
一斉休校への対策で始まったオンライン授業。
小学校低学年の児童は小さなタブレット画面を通して一人で学習するのは困難です。
机間巡視して一人一人の対応ができないもどかしさがあったり、学習の遅れへの対応に苦慮したりと気を使いますよね。
このご時世の中で、給食指導で黙食を徹底させるのは相当大変です。
あらゆることに柔軟に対応しなければならないのは大きな負担になりますよね。
⑥児童をカワイイと思えなくなった
小学校教員を辞めたい理由6つ目は、児童をカワイイと思えなくなったことです。
子どもが好きで教員になったものの、学校にはいろいろな児童がいます。
- 他人に暴言を吐く・手を出してしまう子
- 何度注意しても悪態をつく子
仕事とはいえ、どうしてもかわいいと思えないときもあります。
悪態をつくのは児童なりの理由があってのことですが、積み重なると教員側もかなりツライですよね…。
児童をかわいく思えない自分が嫌になる先生もいるかもしれませんね。
教師になることが子どもの頃からの夢でそのために努力してきたが、実際に教師として子どもたちと接していると、思うようにいかないことの方が多かった。 先生方に話を聞いたり、薦められた本を読んだりと色々試したが、何をやってもダメだと思った。 理不尽に怒ることも多くなってしまい、子どもが大好きだった自分がいなくなってしまう気がした。 このまま教師を続けていても子どもたちのためにもよくないし、悪いのは自分なのに子どものことも嫌いになってしまいそうな気がして、辞めたいという気持ちが強くなっていった。 そのように悩んでいるときにちょうど異動の時期が重なったので辞めることにした。(35才元教員)
小学校教員辞めたいときの4つの選択肢
小学校教員を辞めたいときの選択肢は4つあります。
小学校教員を辞めたいときの4つの選択肢
それぞれ解説していきます。
①中学校や高校への校種変更
小学校教員を辞めたいときの選択肢1つ目は、中学や高校への校種変更をすることです。
- 中学や高校の教員免許を持っている
- 1教科を深く教えてみたい
- 部活指導や受験指導をしてみたい
このような方は中学や高校へ校種変更するのもありです。
中学校へ高校も小学校とは違う大変さがありますが、教員を続けたい方はいろいろな校種を経験すると相性のいい場所が見つかるかもしれません。
②小学校の非常勤講師になる
小学校教員を辞めたいときの選択肢2つ目は、常勤をやめて非常勤講師になることです。
- 部活をやりたくない
- 家庭との両立が難しい
- プライベートの時間が欲しい
上記のような方は、非常勤講師として教員を続けるという選択もあります。
福利厚生や給与面では劣りますが、非常勤講師になれば授業だけを担当することになるので、時間的な余裕が生まれます。
私立学校の場合なら管理職に常勤を辞めて非常勤講師になりたい旨を伝えればOKです。
公立学校の場合は自治体によって制度が異なるので、各自治体のHPをご確認ください。
東京都の時間講師制度についてはこちら(東京都教育委員会HP)。
③ひとまず休んで心身を回復させる
小学校教員を辞めたいときの選択肢3つ目は、ひとまず休んで心身を回復させることです。
公務員には福利厚生として休暇が認められています。
学校に行きたくないときは年休や病気休暇を使ってひとまず休むのもありです。
仕事のことを考えずに好きなことだけやるとリフレッシュできます。
関連記事:教員なのに学校行きたくないときの対処法
心身ともに限界でつらい方は休職制度を使ってじっくり心身を回復させるのもいいですね。
④転職活動を始める
小学校教員を辞めたいときの選択肢4つ目は、転職活動を始めることです。
教員から転職するなら若いうちに辞めた方が転職先の幅はかなり大きくなります。
反対に、30歳を過ぎると未経験の仕事に転職できる可能性は少なくなっていきます。>>教員の転職が難しい理由と対策、狙える転職先
まずは転職活動を通して教員以外の世界を知ることで、辞めたい理由に向き合えてこれからの人生をどうしたいのかが見えてくるはずです。
教員の転職活動のやり方は教員から転職する流れ・転職活動のスケジュールで詳しく解説しているのでご覧ください。
小学校教員を辞めたい方が転職する方法
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教員以外の道を知ることで転職という選択肢だけでなく、教員を続けたいかどうか自分の気持ちを見つめ直すことにつながるからです。
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教員の転職活動やり方から退職までの流れは教員から転職する流れ3ステップで詳しく解説しているのでご覧ください。
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転職成功のコツや教員のおすすめ転職先は下記でまとめているので参考にしてください。
小学校教員から転職するべきかプロに相談するのもあり
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